葉酸

葉酸サプリに副作用はある?過剰摂取(摂りすぎ)で起こるリスクを解説

葉酸は胎児の成長に欠かせない栄養素です。葉酸が不足すると、先天異常のリスクが高くなるといわれています。

不足しがちな葉酸はサプリで補うべきですが、摂取量には注意が必要です。

良かれと思って積極的に摂取していた葉酸サプリが、副作用を起こすことも。

「葉酸サプリの副作用が心配」

「妊娠中に葉酸をとりすぎると、どんなリスクがあるの?」

このような方のために、今回は葉酸サプリの過剰摂取による副作用について解説します。あわせて葉酸サプリの適切な摂取量についてもまとめました。

葉酸サプリの摂取を検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね。

葉酸サプリメントを過剰摂取すると副作用が起こることも

適量であれば、葉酸サプリを摂取しても副作用の心配はありません。

ただし、過剰摂取(1000μg以上/日)には注意してください。葉酸サプリの過剰摂取により、健康障害のリスクがあるとの報告もあります。たとえば次のような症状が報告されています。

  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 不眠症
  • むくみ
  • 紅斑
  • かゆみ
  • 呼吸障害
  • 亜鉛の吸収率低下

サプリメントは「食品」に分類されるので、副作用はないと考える方もいますが、それは間違いです。また葉酸サプリは「多く摂れば摂るほど良い」というわけでもありません。

上記のような副作用の心配もあるため、用法用量をきちんと守り、1日1000μgを越えないようにしましょう。

鉄分も配合されたサプリは摂りすぎると下痢(腹痛)や吐き気にもなるので注意

妊娠中には、葉酸以外にもさまざまな栄養素が必要となります。

例えば鉄分。妊娠すると赤ちゃんにたくさんの血液を届けるため、妊娠中はどうしても貧血になりやすくなります。

葉酸と鉄分を同時に摂取できるサプリメントも多いですが、鉄分の過剰摂取にも副作用のリスクがあるので注意が必要です。代表的な症状は次のとおり。

  • 便秘
  • 下痢
  • 腹痛
  • 吐き気
  • 胃のムカつき
  • 胸やけ

複数のサプリメントを摂取することで過剰摂取につながることもあるので、成分を重複して摂取しないように気をつけることも大切です。

葉酸サプリメントの適切な摂取量は?

摂取すべき葉酸の量は、妊娠前・妊娠初期・妊娠中期で異なります。

  • 妊娠前の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり240μg
  • 妊娠初期の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり640μg
  • 妊娠中期〜後期の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり480μg

また、葉酸摂取量の上限はこちらを参考にしてみてください。

  上限目安
18歳から29歳 900μg
30歳から64歳 1000​​μg

葉酸サプリの摂取を検討したい方のために、「【売れ筋】葉酸サプリのおすすめランキング|妊娠中に人気の市販で買える高コスパなサプリメントを紹介」ではおすすめの葉酸サプリを紹介しています。

妊娠前の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり240µg

葉酸は妊娠の1ヵ月以上前から摂取するのが望ましいとされています。妊娠に気づいた時から摂取しても、最も重要な摂取タイミングに間に合わないからです。

子どもを希望している方は、日頃から積極的に葉酸を摂取し、葉酸が十分に足りている状態をつくることが大切なのですね。

妊娠前は1日あたり240µgの葉酸を摂取することが推奨されています。妊娠中の方はもちろん、妊活中の方も、葉酸サプリで体の状態を整えましょう。

妊娠初期の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり640µg

妊娠初期は、​​細胞分裂の際に遺伝情報を伝える大事な時期です。この時期はとくに葉酸が必要になるため、1日あたり640μgの葉酸を摂取しましょう。

先天異常の多くが妊娠直後〜10週以内に発生しているとされており、この時期に葉酸が不足すると先天異常が起こる可能性が高まります。

妊娠初期は1日あたり640μgを目安に葉酸を摂取し、二分脊椎症や神経管閉鎖障害などの先天異常の発症リスクを減らしましょう。

妊娠中期〜後期の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり480µg

葉酸は赤血球をつくるために大事な役割を果たします。葉酸が不足すると、貧血や慢性的な疲れをまねくため、妊娠中期〜後期は1日あたり480μgを目安に葉酸を摂取しましょう。

もちろん後期~授乳期にも葉酸の摂取は必要です。後期~授乳期も継続して葉酸サプリを活用するとよいでしょう。

葉酸を多く含む食べ物としては「ほうれん草」が有名ですが、ほうれん草でも1束(200g)で400μgの葉酸を摂取できる程度。また葉酸は熱に弱いため、茹でたり炒めたりした際に葉酸量が減少してしまいます。

ほうれん草 1束(200g) 400μg(加熱した場合:200μg)

加熱した場合で考えると次のようになります。

  • 妊娠前:ほうれん草1束以上
  • 妊娠初期:ほうれん草3束以上
  • 妊娠中期〜:ほうれん草2束以上

これを毎日続けるのは難しいですよね。

食事だけで推奨摂取量を補うのは難しいので、ぜひ葉酸サプリでサポートしてみてください!

葉酸サプリにまつわるよくある疑問

最後に、葉酸サプリにまつわるよくある質問に回答していきます。

葉酸サプリを間違えて飲みすぎた場合どうすればよいのですか?

1度飲みすぎてしまった程度ならとくに問題ありません。

ただし、体の不調など何か不安な点があれば、かかりつけの婦人科医に相談しましょう。

葉酸サプリに肌荒れの副作用があるというのは本当ですか?

用法用量を守れば、肌荒れの心配はありません。肌荒れは栄養バランスの乱れやホルモンバランスの乱れで起こることが多いです。

ちなみに、肌荒れの副作用があるとされているサプリはプラセンタやビタミンEです。新陳代謝を促進する作用のあるプラセンタやビタミンEにより角質が増えてしまい、肌荒れが起きると考えられています。

葉酸はサプリで摂るよりも食事で摂ったほうがよいのでしょうか?

バランスが大事です。もちろん食事から必要量を摂取できたらいいですが、葉酸の多い食品ばかり選んでいると栄養に偏りが出てきます。いろんな栄養素を摂取しようとしてカロリーオーバーになってしまうこともあるので注意が必要です。とはいえ太ることを気にしてサプリだけに頼るのもよくありません。そのため、食事から200μg程度の葉酸を摂りつつ、残りをサプリで補うイメージで葉酸サプリを活用するとよいでしょう。

とくに葉酸が必要とされる妊娠初期は、食事だけで必要な葉酸を摂取するのが難しいです。妊娠初期は葉酸サプリを欠かさず服用しましょう。

まとめ

葉酸の過剰摂取(1000μg以上/日)によるリスクは次のとおり。

  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 不眠症
  • むくみ
  • 紅斑
  • かゆみ
  • 呼吸障害
  • 亜鉛の吸収率低下

適量であれば葉酸サプリを摂取しても副作用の心配はありませんが、時期に応じた適切な量はしっかり守りましょう。

  • 妊娠前の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり240μg
  • 妊娠初期の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり640μg
  • 妊娠中期〜後期の葉酸サプリの摂取量目安|1日あたり480μg

葉酸を摂取するだけで、二分脊椎症や神経管閉鎖障害などの先天異常の発症リスクを減らせるのは嬉しいですよね。「葉酸を飲んでいることで安心感があった」といった先輩ママの声も多く、精神的にもメリットがあるでしょう。

妊娠中の方も、妊活中の方も、元気で健康な赤ちゃんを産むために、葉酸サプリをぜひ活用してみてくださいね。

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